講演会の振り返り🏃 -その2-
こんにちは。
ちゅんちゅんです🐣
前回に引き続き、講演会を振り返ります。
今回は、
講演の準備の流れや工夫した点について書きます。
わりと成功した感じがするので、
今後またこういうイベントがあったときに今回の経験を役立てたいです。
講演の準備は、次の4段階の流れでやりました。
(1) テーマ選び
(2) 細かいテーマ選び
(3) 内容づくり
(4) スライド作り
各段階について、どのような準備をしたか書きます🌱
◎ ◎ ◎ ◎ ◎
(1)テーマ選び
まず講演のテーマを決めることから始めました。
自分の研究に関するテーマでの講演をする
という趣旨のイベントだったので、
僕は整数論に関する話をすることにしました。
最初に4つほどテーマの候補を挙げました。
① 素因数分解とRSA暗号
② ディリクレ級数の理論とリーマン予想
③ 素数の二平方和定理と類体論
④ 類数に関するガウスの予想
① と ② は以前に他の講演で喋ったことのあるテーマで、
準備がラクチンだろうと思いました。
③ と ④ は今ゼミでやってる内容に近くて、
自分の中で熱いテーマです。
① と ③ はけっこう有名な話なので、
人によっては聞き飽きているかもしれません。
少し悩んで、結局 ④ をメインテーマに選びました。
🌷選んだ理由
・自分がいちばん楽しみながら話せそうだから
・聴く人にも自分にも新鮮なテーマの方が、楽しめると思ったから
◎ ◎ ◎ ◎ ◎
(2)細かいテーマ選び
類数は定義が少しややこしいから、
いきなり類数を定義しても聴いてもらえないと思いました。
それで、一般の方にも興味を持ってもらえるようなキーワードを
サブテーマにしようと考えました。
整数論に関するキーワードで
一般の方にも身近でピンとくるものといえば、
素数が思いつきます。
そこで、類数と素数の話をすることにしました。
この、聴いてくれる人たちにとって身近なキーワードを盛り込むというのが、
講演の成功にけっこう役立ったんじゃないかと思います💡
次の2つのテーマ候補を挙げました。
① オイラーの素数生成多項式と類数の話
② クンマーの正則素数とフェルマー予想の話
気分でなんとなく ① のほうを選びました。
◎ ◎ ◎ ◎ ◎
(3)内容づくり
まず、いちばん伝えたい話を決めました🌱
次の定理を伝えることにしました;
f(x)=xx-x+p が素数を連続して生み出す
⇔d=1-4pの類数が1
この定理を説明するためにはどういう概念を導入していく必要があるか
を考えて内容を作りました。
また、定理は主張だけ紹介して、
証明は伝えないことにしました。
定理の主張も、細かい内容よりも
大まかなイメージの方を強調して伝えるようにしました。
数学科の学生向けに話すとかだったら、
定理の証明をスケッチだけでも伝えた方がいいかな
という感じがします。
また、定理にたどり着くまでに使う道具も、
少しでも馴染みがあったりイメージしやすかったりするものを
使うよう心がけました。
類数を定義するために
2次形式を使うか、2次体のイデアルを使うかで少し迷いました。
2次形式を使おうと思ったら
馴染みの薄そうな行列を導入しなきゃいけなくて大変なので、
イデアルの言葉を使うことにしました。
◎ ◎ ◎ ◎ ◎
(4)スライド作り
スライド作りがいちばん大変でしたが、楽しかったです。
先生からアドバイスを頂き、
スライド作りでは次の2点に気をつけました。
① 目次を作る
② 各ページを見やすく作る
それぞれについて、特にどう気をつけたか少し説明します。
< ① について>
今回は、話を大きく分けて4つのパートで構成し、
目次を4項目作りました。
スライドショーの(タイトルを除いた)最初のページでは、目次を見せました。
これは、聴いてくれる人に話の概略をまず伝えることで、
話を聴く心の準備をさせるためです。
また、話の中でパートが移るたびに、
目次を再び見せるようにしました。
これは、聴いてくれる人に話の前後のつながりを意識させるためです。
< ② について>
見やすいスライドを作るために、各ページで次の5点に気をつけました。
(a) 1ページに載せる情報は1つだけにする
(b) 文字はできるだけ少なくする
(c) 各ページにタイトルを作る
(d) 文字を色分けして情報を整理する
(e) 下の方には情報を載せない
あと、見やすくするためではないけど、マナーとして
(f) 図にはキャプションと出典を付ける
というのも気をつけました。
それぞれについて少し説明します。
(a) について
1ページに情報がたくさん載ってると、見る方は混乱します。
1ページあたりに載せる情報は1つに絞って、
情報をバーン!と伝えるようにしました。
(b) について
スライドに文字が沢山あると、聞き手は文字ばかり読んで、耳がおろそかになるみたいです。
それで、スライドに書く文字は、新聞の見出しみたいに
大事な情報のまとめを必要最低限だけ載せるようにしました。
(c) について
聞き手に話の流れを分かってもらうために
、各ページにタイトルをつけました。
あと、簡潔なタイトルをつけるために各ページの情報量を減らして、
(1)の徹底にもつながりました。
さらに、タイトルをつけることによって、
そのページが必要なページなのか
それとも無くても問題ないページなのかが
分かりやすくなりました。
時間の都合とかを考えてページを削っていくときに、便利でした。
(d) について
今回はオイラーの話とガウスの話をしたので、
オイラーに関するキーワード→青色
ガウスに関するキーワード→赤色
という感じで色分けしました。
(e) について
うしろのほうの席からだと、
スライドの下の方が見えにくい可能性があります。
それで、大事な情報はなるべく上の方に載せるようにしました。
◎ ◎ ◎ ◎ ◎
感想アンケートを読んでると、
スライドが見やすかったという感想があって、嬉しかったです😃
今後またこういうイベントの機会があったら、
この経験を役立てたいです🐣
では。
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